レスリング・樋口あと50グラムが…計量失格 5月最終予選へ「切り替えて」

 「レスリング・東京五輪アジア予選」(11日、アルマトイ)

 男子フリースタイルが行われ、日本勢は4階級に出場したが、いずれも上位2位以内に入れず五輪出場枠を獲得できなかった。57キロ級で2大会連続出場を目指したリオデジャネイロ五輪銀メダルの樋口黎(25)=ミキハウス=は、体重オーバーで計量失格となった。3大会連続五輪が懸かる86キロ級の高谷惣亮(ALSOK)は準決勝で敗退。出場枠を取れなかった階級は、5月の世界最終予選(ソフィア)に回る。

 樋口は悪夢の計量失格でマットにも立てなかった。日本協会によれば当日計量で250グラム超過となり、規定の30分以内で最後の減量に努めたものの、あと50グラムが落ちなかったという。西口茂樹強化本部長は「こちらのサポート不足もあった。申し訳ない」と話した。

 樋口はリオ五輪以降、減量苦で一時は65キロ級に上げていたが、五輪切符を逃して再び最軽量級に挑戦。最大の難敵が体重調整だった。「一切の妥協なくやってきたが、極限の状態で(50グラムが)落ち切らなかった。現実を受け止めるしかない」と青白い顔で話した。

 5月の世界最終予選がラストチャンスだが、日本協会が樋口を派遣するかは未定。「切り替えて、もう一回り体を小さくする。あとは祈って待つしかない」と声を絞り出した。

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