【柴田亜衣のゴールドアイ】池江璃花子選手は気持ちの面で力が入りすぎず、というレースできていた

 「競泳・日本選手権」(4日、東京アクアティクスセンター)

 3種目で決勝が行われ、女子100メートルバタフライ決勝で、白血病からの完全復活を目指す池江璃花子(20)=ルネサンス=が57秒77で3年ぶりに頂点に立った。57秒92のメドレーリレー派遣標準記録を突破して優勝し、400メートルメドレーリレーの代表入りが決定。レース後は涙を流し「優勝できると思っていなかった。今、すごく幸せです」と感無量だった。

  ◇  ◇

 優勝して57秒台で泳いだことに、池江選手のすごさを感じました。準決勝は最後の15メートルぐらいから泳ぎが詰まった部分もありましたが、決勝では見られませんでした。準決勝より他の選手と競っていたのが分かっていたのか、勝負強さもあると思いました。

 100メートルバタフライについては本人もそこまで意識していなかった分、他の選手よりも気持ちの面で余裕を持って挑めたのかなと思います。強さもありますが、気持ちの面で力が入りすぎず、というレースができていました。1年前に比べて筋肉もつき、体つきが変わっていた印象も受けました。

 この後のレースへ向けて、57秒77が出たことがいい影響を与えるでしょう。少なからず不安はあったと思いますが、記録は自分の想像より速かったと思いますし、次にいいタイムが出ることは水泳ではよくあることです。

 女子400メートル自由形についてですが、しばらく4分10秒を切る選手が出なかった中、2人が4分6秒台で泳いでくれました。競う選手がいると速くなっていきますし、2人で挑んだ方が心強い部分もあります。長距離をやっていた私にとってはうれしい結果でした。(04年アテネ五輪女子800メートル自由形金メダリスト・柴田亜衣)

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