照ノ富士 今度こそ綱とり果たす 2度目伝達式で「もう一歩先に進む」決意表明へ

 大相撲春場所(28日千秋楽)で21場所ぶり大関復帰と4場所ぶり3度目優勝を果たした関脇照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=が29日、都内の部屋からリモート会見し、横綱昇進へ再出発の決意をみなぎらせた。前回、昇進伝達式の口上で「上を目指す」と誓ったが両膝手術などで序二段まで降下。史上最大のカムバックを果たし、31日に迎える約6年ぶり2度目の伝達式では新たな覚悟を述べる。

 31日、2度目の昇進伝達式で「大関照ノ富士」が再び誕生する。鶴竜が引退し一人横綱となる夏場所(5月9日初日、両国国技館)は4大関。「大関、横綱の地位は協会の看板を背負っている。もっと頑張って成績を残さないといけない」と責任感があふれた。

 2度目の口上は「親方と話をして」決める。前回、15年夏場所後は「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」だったが、大関像は変わらず横綱を狙う地位との位置づけ。「やっともう一歩先に進むところまで来た。なりたいと思ってなれるものでもないし、だからこそ今より努力しないとダメ。いつかその努力が報われれば」。今度こそ綱とりを果たすため戻って来た。

 古傷の両膝は悲鳴を上げ、痛み止めを打ちながら戦った。13日目から3大関を総なめし「精一杯頑張ったと思う」。昇進目安の三役3場所33勝を大きく上回る36勝。師匠が昇進を預かる審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)で、ギリギリで上がれば“身内びいき”の声が出る。「師匠の顔に泥を塗るのは絶対に許せない」と、文句のない結果を残した。

 序二段まで落ちた大関が奇跡のカムバック。「病気になって車いすの時に一日一日、必死に生きようとしていた。一日一日の大切さをその時に学んだ」と、どん底の日々が照ノ富士を強くした。

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