柔道女子５２キロ級で東京五輪代表の阿部詩（２０）＝日体大＝がグランドスラム（ＧＳ）タシケント大会優勝から一夜明けた６日、現地でリモート取材に応じた。１年１カ月ぶりの実戦で結果を残したが、得意技は不発。「自分の求めるレベルまでいってない。スッキリ投げて勝つことはできなかった。一番いい時の５割くらい」と不完全燃焼の様子だった。

　有力ライバルは不在だったが、久々の実戦で「相手にビビってしまった」と述懐。徹底マークで釣り手を絞られ、得意な形をつくれず攻めあぐねる場面も目立った。今回は足技や寝技で打開したものの、迫り来る“阿部包囲網”を肌で実感。「全世界から研究されている意識を持って五輪までやっていくことが重要」と警戒レベルを引き上げた。