阿部詩“代名詞”不発でも貫禄V 寝技、足技…1年1カ月ぶり実戦で冷静沈着

 「柔道・グランドスラム・タシケント大会」(5日、ウズベキスタン)

 女子52キロ級は、東京五輪代表の阿部詩(20)=日体大=が、昨年2月のグランドスラム(GS)デュッセルドルフ大会以来1年1カ月ぶりの実戦に臨み、優勝した。3試合を一本勝ちした後、決勝は相手のモンゴル選手が棄権して不戦勝。有力ライバルが不在の中、五輪金メダル候補として徹底マークされ、組み手で得意の形に持ち込めなくても、着実に勝機をものにする新機軸をのぞかせた。

 初戦はモンゴル選手に指導3つによる反則を誘発して勝利。準々決勝は韓国選手と対戦し、指導2に追い込まれながら、下がる相手を小外刈りで倒して「一本」。準決勝は、ブラジル選手が場外際で技を掛けつぶれた隙を見逃さず、関節技の腕がらみに持ち込んで「一本」を奪った。豪快な背負い投げ、袖釣り込み腰、内股などの“代名詞”は不発だったが、冷静に戦局を見ながら攻略した。

 1年1カ月ぶりの実戦で、五輪代表内定後初の大会。「試合勘を取り戻し、緊張感の中でどれだけ自分の動きをできるか」と位置づけた。新型コロナウイルス感染拡大によって試合から遠ざかったこの1年は「柔道の幅を広げよう」と、低く入る担ぎ技や捨て身技などの新技開発にも着手してきたという。

 今回の試合でも警戒されてなかなか得意の形に持ち込めなかったが、どんな局面からでも着実に勝機をものにした。

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