東洋大が往路2位!2020年10位の屈辱晴らす 走者5人全員が区間一桁順位

 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場)

 名門・東洋大が往路2位に入った。往路優勝の創価大に2分14秒差は、十分に射程圏。2014年以来の総合優勝を目指して復路に臨む。優勝候補の一角・駒大も往路3位からの逆転Vを狙う。対照的に青学大は12位と大きく出遅れ、連覇が絶望的な状況となった。新型コロナウイルス禍が続く中での開催となった今大会は、感染対策として選手には円陣や声掛けなどを禁止。沿道での応援も自粛を求めた。

 屈辱を経験した鉄紺軍団が本来の姿で箱根路に戻ってきた。混戦となった1区を9位発進した東洋大は2区で5位まで順位を上げ、3、4区がそのままキープ。続く5区の山上りで区間記録を持つ宮下隼人(3年)が強さを見せつけ、2位で往路を終えた。

 3位・駒大との約7・5キロの並走を粘り勝ち、5位から2位に順位を上げた宮下は「1~4区の選手が頑張ってくれて昨年よりも走りやすい位置で渡してくれてうれしかった」。走った5人全員が区間1桁順位と選手層の厚さを証明した。

 東洋大はこれまで11大会連続で3位以内の成績を残していたが、前回大会はまさかの10位。往路は5人中2人が区間賞を獲得したが残る3人は2桁順位だった。個人の力の差を痛感した酒井俊幸監督(44)は、全員が自覚を持って取り組めるようミーティングを重ねて意識改革を行ってきたという。その結果、選手層が薄いため生じた“でこぼこ駅伝”を脱し、今季3強といわれた青学大、駒大、東海大を蹴散らした。

 逆転優勝を狙う復路には過去3大会で1区を経験し、そのうち2度区間賞の西山和弥(4年)が残っている。宮下は「復路でもしっかり勝負できる」と自信を見せる。酒井監督も「決してレース前の評価が高かったチームではなかったけど、粘り強く、東洋らしい崩れない走りがトレーニングでもできていた」と実力を発揮する準備は万全だ。前回大会の悔しさ糧に名門・東洋大が逆襲劇を演じる。

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