大会最小156センチ・永山竜樹 重量級から快挙1勝「小さくても勝てると証明」

30センチ以上身長の高い飯田健太郎と熱戦を繰り広げた永山竜樹(右)
全日本選手権1回戦で河坂を足技で倒し「有効」を奪う永山
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 「柔道・全日本選手権」(26日、東京・講道館)

 体重無差別で行われ、男子60キロ級東京五輪代表補欠の永山竜樹(24)=了徳寺大職=が初出場。1回戦で171センチ、93キロの河坂有希(愛媛県警)に延長優勢勝ちで1勝を挙げる快挙を果たした。2回戦は100キロ級五輪代表補欠の飯田健太郎(22)=国士舘大=相手に健闘したが、5分1秒小外掛けで一本負けした。

 永山は身長156センチ、体重65キロといずれも今大会で最小。2回戦は188センチ、100キロの飯田相手に真っ向勝負を挑み、裏投げや内股透かしで腹ばいにさせるなど大健闘した。最後は「イチかバチかで行くしかない」と勝負に出た担ぎ技を返されて玉砕したが、「柔道家にとって夢の舞台。この畳に上がれたのは誇りで、夢のような時間でした」と晴れやかに語った。

 殊勲の1勝も挙げた。初戦は自身より30キロ近く重い90キロ級の選手相手だったが、しっかり組み合って技を掛け続け、延長戦で小外掛けを決めて「有効」を奪った。最軽量級選手としては快挙といえる勝利に「小さい頃から大きい選手に勝ちたいと思って柔道をやってきたが、それを証明できる最高の舞台。小さくても勝てることを少しは証明できた。小さい子たちの勇気や希望になっていたらうれしい」と胸を張った。

 永山は男子最軽量の60キロ級で世界選手権では2大会連続で銅メダルを獲得している。右組みで、左右の担ぎ技、内股、捨て身技など抜群の身体能力から繰り出す技のキレは随一。東京五輪代表は逃したが、「五輪に出られなくて悔しい思いをしたので、この思いをパリ五輪に向けて1つ1つの試合にぶつけたい」と次へのステップにつなげる。

 ◆永山竜樹(ながやま・りゅうじゅ)1996年4月15日、北海道出身。4歳から柔道を始め、愛知・大成中・高を経て東海大に進学し、卒業後は了徳寺大職。17年から3年連続で世界選手権に出場し18、19年は銅メダルを獲得した。右組みで得意技は背負い投げ。身長156センチ。今大会での体重は65キロ。

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