レスリング高谷惣亮、4階級制覇でV10「気持ちは20」歓喜の“縄跳びダンス”

 男子フリー92キロ級決勝で山中良一(下)を責める高谷惣亮(代表撮影)
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 「レスリング・全日本選手権」(20日、駒沢体育館)

 計6階級が行われ、男子フリースタイル92キロ級は、86キロ級五輪アジア予選代表の高谷惣亮(31)=ALSOK=が制した。この階級の優勝は初めてで、74、79、86キロ級に続く4階級にまたがっての10年連続優勝という偉業を成し遂げた。

 10年間積み上げた金字塔のすごみとは対照的に、軽やかなステップを踏んだ。優勝を決めた高谷は、マット上でガールズグループ「NiziU(ニジュー)」の“縄跳びダンス”を披露。「今年はNiziUの1年だった。僕は30(代)だが、年齢に負けないように。気持ちは20(にじゅう)なので頑張っていきたい」。そんな進化し続けるベテランの思想を体現するような試合だった。

 86キロ級で五輪アジア予選への出場を決めているが、約1年ぶりの実戦となる今大会は、あえて1階級上げて出場。増量もしていない88キロで海外勢との戦いを意識しての挑戦だったが、体格差をもろともしないスピードと技術でポイントをを重ね、決勝もわずか1分半でテクニカルフォール勝ちと圧倒的な存在感を示した。

 「いいコンディションで、いい内容。(92キロ級出場は)好奇心で、自分でプラスになると思って出た。五輪に向けていい戦いができると思う」

 ロンドン五輪、リオデジャネイロ五輪に続く3大会連続出場を目指し、来年3月のアジア予選で出場枠獲得を狙う。2位以内に入れば五輪切符獲得となるが、「2位じゃダメ。優勝して、高谷なら金メダルを獲ってくれるという期待を背負って戦いたい」と決意を込めた。

 一方で、新型コロナウイルスの感染拡大で来夏に延期となった東京五輪開催に懐疑的な世論が多い現状も認識している。高谷は「(自身)3度目の五輪で“三度目の正直”で金メダルを絶対獲りたい」としつつも、「まだ感染者が増えている。国民の皆さんがスポーツを応援できる態勢になってから開催してほしい。応援される大会になって、その中で金メダルを獲りたい」。コロナ禍収束と悲願成就という“二重”の願いを明かした。

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