正代、貴景勝の優勝に「いい刺激もらった」負傷回復、初場所は「勝ち越せれば」

左足首にテーピングを巻き稽古をする正代(日本相撲協会提供)
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 新大関で迎えた大相撲11月場所を左足首の負傷で途中休場した正代(29)=時津風=が11月30日、都内の部屋で稽古後、電話取材に応じた。この日はすり足を行い、「ゆっくりする分には大丈夫そうでしたね」と順調に回復している様子。

 11月場所中は4日目から休場。後半から稽古場に下り、トレーニングは再開させ、同場所の終盤には四股も踏めるようになった。

 「ゆっくりですけど始めて。痛くならない程度に。テーピングを巻いて、固定して四股を踏みました。場所後、場所休み期間中も、トレーニングはやっていました。歩く分には痛みはないですね。普通に四股を踏む分だったら痛みは感じない」と、慎重に強度を上げていく。

 休場は初めてで、アマチュア時代も試合に出られなくなる程のケガは経験がない。「ケアをきっちりしながらパワーアップできたらなとは思っている。ケガとの付き合い方とかケアの仕方とか、いい経験になればなと思う」と今後の糧としていく。

 11月場所はテレビで相撲を見ていた。「本来立っている場所だったので、違和感ありました」と言う。

 普段は自身以外の相撲を見返すことも少ない。だからこそ、「第三者目線」で見た相撲は新鮮だった。「これからはちゃんと相撲を見て、研究していけたらなと思いますね。どういう風に対応したらとか。自分の相撲もそんなに選択肢が多くないので、限られてはくるんですけど。今回だけでは何とも言えないですけど、見えてくるんじゃないかなと思います」と収穫を強調した。

 同じ大関の貴景勝(24)=常盤山=の優勝もしっかりと見た。「悔しい思いは出てこなかったけど、いい刺激をもらったと思うし。頑張らなくちゃいけないなという気持ちになった」と、気持ちは引き締まった。

 新大関場所で地位の重みも味わった。「負けられないという気持ちがどうしても強くて。変に勝ちにこだわり過ぎて、このケガにつながった所もあるかなと。もう少しリラックスして取れたらなというのはある。だいぶ注目もされてたと思うし、他の力士からも9月場所に比べてマークもされてたんじゃないかなと思う。自分自身も硬くなってた部分もある。そこは今後の課題だと思うし、後々、生かせるようにしたいなと思います」と振り返った。

 初場所(来年1月10日初日、東京・両国国技館)はいきなり、かど番を迎える。「まあその時はその時って感じなので。自分の中では大関に上がれたっていうことがすごい、信じられないぐらいの出来事だったので。胸を張って土俵に上がれたらいいかな」と、そこまでの重圧はない。

 今後は基礎運動で強化し、ぶつかり稽古に入っていく考え。12月18日からの合同稽古への参加は、今の段階では難しい見通し。「まあ、おとなしくしておきます」とマイペース。番付発表の同24日までに相撲を取る稽古を再開させる考えだ。

 今年は5場所のうち2桁勝利が3度あり、初優勝も経験し、大関にも昇進した。「全体的に忙しくもあり、充実していた年ですね。今年だけでなく、また来年、再来年と結果を残していけたらなと思います」と意気込み。

 初場所の目標は「まあ、勝ち越せればいいかなと思ってますけどね」と、控えめに語っていた。

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