「卓球・Ｔリーグ」（１７日、東京都内）

　３シーズン目の開幕戦が行われ、男子で３連覇を目指す東京は、昨季２位の琉球に４－０で完勝した。東京五輪代表の水谷隼（３１）＝木下グループ＝は約８カ月ぶりの公式戦に臨み、平野友樹を３－０のストレートで撃破。久々の試合に向けて３キロの減量に成功するなど、しっかりコンディションを仕上げて存在感を示した。

　水谷は３月のカタール・オープン以来約８カ月ぶりの実戦だったが、老かいなプレーで難敵を下した。コロナ禍で試合のない日々を経て「改めて自分には卓球しかないと感じた。好きなことを仕事にできている」と気持ちを新たにした卓球界のカリスマは、「今日が待ち遠しかった。久しぶりの試合ですごくワクワクもあったし、緊張もしたし、すごくいい結果を残せて満足している」と充実感を漂わせた。

　気合のほどはシルエットにも現れた。１０月に母校・明治大のエキシビションマッチに出場した際にはやや精彩を欠いたが、今月に入ってからは練習だけでなく、毎日マグロ丼を食べ続けることで「３キロちょっと痩せた」と減量に成功したことを告白。「でもまだまだ足りない。もう３キロくらい痩せないと」とさらに絞り込むことを宣言し、「どんどんモチベーションも高めていかないと。まだ発展途上です」と心身ともに徐々にピークに近づけていくことを誓った。

　来夏に延期となった東京五輪では、男子団体戦と混合ダブルスで日本初の金メダルが期待される。現時点では五輪のことは頭にないというものの、「今はＴリーグに専念して頑張りたい。それが五輪にもつながると思う。今季はもっともっと卓球に向き合って最高のパフォーマンスを見せたい」と言葉に力を込めた。