中村匠吾の激走で富士通V エース集う3区で五輪代表の誇り示す

 「東日本実業団対抗駅伝」(3日、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場および公園内特設周回コース=7区間76・4キロ)

 富士通が3時間36分43秒で2年ぶり3回目の優勝を果たした。3区(16・8キロ)で東京五輪マラソン代表の中村匠吾(28)が2位から浮上し、トップを守った。2位はGMOで、3位はホンダ。以下、ヤクルト、日立物流、カネボウ、JR東日本、コニカミノルタ、サンベルクス、埼玉医科大グループ、NDソフト、コモディイイダの12位までが全日本大会(来年1月1日、群馬)の出場権を獲得。新型コロナウイルス対策として例年の公道ではなく、公園内の周回コースで行われた。

 五輪代表としてのプライドが、両足を突き動かした。中継までの残り約300メートル。中村が、逃げる吉田祐也(GMO)をとらえた。デッドヒートの末にわずかに先着し、トップでタスキを渡した。富士通の王座奪回への号砲だった。

 「3区でトップに立っていれば優勝できる、と監督からも言われていた。区間賞は取れなかったけど、最低限トップに立てたことで流れはつなげられた」。23チームのエースが集う最長区間で区間4位。チームを2位から押し上げた結果に及第点を与えた。

 スピード化するマラソンの現状を踏まえ、テーマに「スピードの持久力」の向上を掲げる。今回が年内ラストレースとなる見込みで、来夏の五輪から逆算して、冬の間に国内のマラソンを一本走る計画も練っている。

 チームは連覇を狙った昨年、17位に沈んで予選会で敗退。2大会ぶりに元日を上州路で迎える。「順調に準備できている」と胸を張る28歳。五輪イヤーの幕開けでも、脂が乗った走りを披露する。

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