翔猿大暴れ 勝ち越し2敗キープ!豪栄道以来13年ぶり新入幕10日目まで首位の快挙

 「大相撲秋場所・10日目」(22日、両国国技館)

 新入幕の翔猿が下手投げで竜電を破って勝ち越し、2敗で首位を守った。しこ名の通り、跳びはね、動き回ってウキウキの快進撃。1914年夏場所の両国以来、106年ぶり史上2人目の新入幕Vにも期待が懸かる。大関貴景勝、関脇正代と平幕の若隆景、阿武咲も2敗をキープ。9日目から1人減ったが依然、トップは5人と大混戦が続く。

 ウキウキ、ワクワクの翔猿劇場だ。元小結の格上・竜電を攻め抜いた。右を差し、頭を付けて出し投げで崩す。前に横に動き回って翻ろう。最後は左を深く差し、豪快な下手投げをさく裂させた。

 勝ち越しを決め2敗死守。新入幕力士が10日目を終えて首位に並ぶのは07年秋場所の豪栄道以来の快挙。初のインタビュー室に呼ばれ「楽しい。白星先行でうれしい」と、息を切らせながら喜びを爆発させた。

 やっとつかんだ幕内が楽しくて仕方がない。「いつでもチャレンジャー。常に思い切り取ろうという気持ちが勝ちにつながっている」。自宅でも反省を忘れず、翌日の取組を考える。部屋の関取衆を質問攻め。周囲から連絡も増え「うれしい」と勢い付いている。

 しこ名に「猿」が入るのは極めて珍しい。申(さる)年生まれで、「猿っぽい」トリッキーな動きから17年名古屋場所の新十両昇進を機に改名した。

 ケガを乗り越え十両を3年かけて突破し、兄・英乃海と史上11組目の兄弟幕内となった。175センチ、131キロは関取では小兵。自身より小柄な炎鵬が幕内で活躍し、「小さいことを言い訳にできない。僕も暴れたい」と刺激。有言実行の“モンキー・マジック”だ。

 19年11月、相撲協会がウェブで翔猿出演の「ハートキャッチゲーム」を公開。「気付いたらできてた」と本人も謎のゲーム。ただ、それ以降、4場所連続で勝ち越しと、勝ち運をキャッチしている。

 自粛期間を利用して英会話にも挑戦する国際派。“flying monkey”は「2桁目指し、まだまだ暴れていきたい」と混戦の秋を盛り上げる。

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