暴力、暴言の中川親方、2階級降格 部屋は閉鎖、時津風部屋の部屋付き親方に

 日本相撲協会は13日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、弟子3人へ暴力、暴言があった中川親方(54)=元幕内旭里、本名増田憲治、大阪府出身=に対し、2階級降格(委員から平年より)処分とすることを決議した。中川部屋は閉鎖が決まり、同親方は同じ一門の時津風部屋の部屋付き親方となる。所属する9人の力士は同じ時津風一門を中心に転籍となる。

 コロナ禍の中、この日の理事会で7月場所(7月19日初日、東京・両国国技館)を決めたが、不祥事が水を差してしまった。

 大相撲は17年に元横綱日馬富士による暴力事件が起きて以降、再発防止に努めてきた。18年10月、「暴力決別宣言」を策定。親方や番付上位の力士ほど、暴力に関して重い処分を下す方針を示してきた。

 だが18年の冬巡業で元幕内の貴ノ岩が付け人を暴行し、引退。19年9月に元十両貴ノ富士が2度目の暴力問題で引退に追い込まれた。今回、角界に根深い“パワハラ”体質がまた浮き彫りになった。

 中川部屋は相撲協会を退職した元春日山親方(元幕内浜錦)が率いていた旧春日山部屋を、中川親方が17年1月に継承した。

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