福岡堅樹「納得のいくパフォーマンスを出せた」19年W杯日本大会を振り返る

 19年ラグビーW杯の日本代表8強入りに貢献、7人制で行われる東京五輪を目標に据えていたWTB福岡堅樹(27)=パナソニック=が14日、オンラインで会見を行い、7人制日本代表からの引退を表明。将来の目標に掲げていた医師の道に進む。国際舞台最後の大会となった昨年のW杯日本大会。あらためて4試合4トライを挙げた福岡の活躍を当時のコメントとともに振り返る。

 福岡は前回大会の15年イングランド大会では、日本が唯一敗れたスコットランド戦のみの出場だった。「何も貢献できなかった」と当時を語っていた。19年は大会後の15人制の代表引退を決めて臨んだ大舞台。「4年前と一緒だったらこれまでやってきた意味はない」と決意した、1つの集大成だった。

 ▼1次リーグ 日本○19-12●アイルランド(9月28日・静岡)

 右ふくらはぎ肉離れで初戦のロシア戦(9月20日)を欠場。アイルランド戦もベンチ外の予定だったが、先発に名を連ねたWTBトゥポウの故障により試合直前に急きょベンチ入り。9-12で迎えた後半9分に途中出場。同18分、CTBラファエレからのパスを受けて左大外を走り、追いすがる相手DFを振り切って逆転トライ。

 「チームがつないでくれたトライ。みんなに感謝したい」

 ▼1次リーグ 日本○38-19●サモア(10月5日・豊田)

 勝ち点にボーナスポイントが加算される4トライ以上を狙った一戦は、後半16分から途中出場。7点差に迫られた同35分、敵陣ゴール前でWTBレメキからのパスを受けると、右タッチライン際のわずかなスペースを一瞬のスピードで抜け出して2試合連続トライ。終了間際にWTB松島がチーム4トライ目を決めて目標を達成。

 「スピードを生かして、何かしらインパクトを残そうと思っていた」

 ▼1次リーグ 日本○28-21●スコットランド(10月13日・横浜)

 4年前に屈辱を受けた相手との再戦。今大会で初めて先発出場し、プレーヤーオブザマッチに輝く活躍だった。前半18分、倒れながら左手一本で出したパスでWTB松島のトライをアシスト。同39分、CTBラファエレのキックパスに反応。右腕を伸ばしてキープすると、左サイドを突破してトライ。後半2分にはタックルして奪ったボールを抱えて40メートル独走トライを決めた。3試合連続トライは日本代表史上初だった。

 「これだけのために全ての時間を犠牲にしてきた。因縁の相手に勝ちきってベスト8に進むのが目標だった。最高です」。

 ▼準々決勝 日本●3-26○南アフリカ(10月20日・東京)

 先発フル出場したが、今大会で始めてノートライ。南アフリカの堅い守備の前に世界トップレベルのスピードを封じられた。大会後には「大満足です。まったく後悔はないです。やりきったので。ケガもしましたけど、目標としていた結果を出せて、納得のいくパフォーマンスを出せた。もうここは引き時じゃないかなと思います」。スッキリした表情が、印象的だった。

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