ラグビートップリーグ薬物休止に選手会が反発 声明発表「リーグ再開を望みます」

 日本ラグビー選手会は16日、公式サイトに「ジャパントップリーグ2020開催休止についての声明文」と題した声明を掲載し、日本ラグビー協会がトップリーグ休止を決めたことに強く反発した。

 選手会は同日夜、川村慎副会長名義での声明を掲載。トップリーグ日野所属選手が麻薬取締法違反容疑で逮捕されたことを受け、日本協会(JRFU)は9日にリーグ休止を発表したが、これに反対する姿勢を打ち出した。声明では「薬物使用はいかなる理由であっても決して許されるべきでないことであり、同じ選手として誠に遺憾です。一方で、今回のJRFUによるリーグ休止に関するプレスリリースや一部報道において看過できない内容が見受けられため、この声明文の発表に至りました」と説明した。

 日本協会が今回の休止理由に新型コロナウイルス対策と切り離していることにも触れ、「まず、今回のJRFUの発表によって、リーグ内の全選手のプレー機会が失われました。我々選手たちはグラウンドで試合をすることが価値そのものです。公式戦へ向けて多くを犠牲にし、日々どれほどの想いでトレーニングに取り組んでいるか。また、その成果をファンの皆さんに観てもらう場所をどれほど待ち望み、楽しみにしているか。今回のJRFUの判断は誠に遺憾であると同時に、こうした我々選手の想いを蔑ろにしていると言わざるを得ません」と記した。そして「違法行為には毅然とした対応を取るべきですが、違法行為に無関係なその他の選手については通常通りのプレー機会が与えられるべきだと考えます」と示した。

 トップリーグでは昨年6月に今回とは別の選手でも薬物問題が発覚している。「今回の問題が起こるまでのJRFUによる再発防止策は十分であったのか疑問であるにも関わらず、リーグ休止という処置は問題再発の責任の大部分を選手が負わされている形と言えます」とも指摘した。

 その上で「よって我々選手会はこの度の問題再発における責任の所在を明らかにすること、及び今後1年間の再発防止のための具体的な取り組みの説明、全選手・関係者への早急な薬物チェック実施後のリーグ再開を望みます」と選手会の姿勢を明確にした。

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