伏兵・小椋「脱青学」で日本新 「まさか…」も東京五輪残り1枠にも意欲

 「丸亀国際ハーフマラソン」(2日、Pikaraスタジアム発着)

 男子は一般参加の小椋裕介(26)=ヤクルト=が1時間0分0秒で、設楽悠太(28)=ホンダ=が持っていた1時間0分17秒の日本記録を更新した。順位は全体2位、日本人トップの1位でゴールした。優勝はブレット・ロビンソン=オーストラリア。

 小椋は前半、設楽が引っぱる先頭グループから遅れたが、折り返し後に設楽が遅れると、昨年のMGCに出場した藤本拓(30)=トヨタ自動車=を追走。競技場前で藤本をかわした。藤本も日本記録を上回る1時間0分6秒で、日本人2位、全体4位。設楽は1時間0分49秒で全体6位だった。

 小椋はこれまでの自己記録(1時間2分3秒)を大きく更新した上での日本新に「今回は東京マラソン(3月1日)に向けての調整で(1時間)1分台が目標だった。まさか自分でもこんなタイムが出るとは」と目を丸くした。

 2015年箱根駅伝の青学大初優勝メンバー(7区)だが、この1年のテーマは「脱青学」と掲げたという。大学当時から続けていたインナーマッスル中心から、ウエートトレーニングによる筋力強化へと転換。肉体改造だけでなく、精神的にも「大学(の名前)にとらわれないで、一つ前に進む(という気持ち)」で練習に取り組んできた。

 また、昨年11月からは、ナイキの厚底シューズでレースに出場。「使いこなせればタイムが上がるのだと思う」とした上で、「ケガのリスクが大きいのでもろ刃の剣でもある」と話した。

 東京五輪代表の最後の1枠をかけたMGCファイナルチャレンジの資格を持った上での東京マラソンとなる。自己ベストは2時間12分10秒。男子の設定タイムは2時間5分49秒で、「ベストタイムが8分台くらいなら強気にいけるけど…」とハードルは高い。それでも、ハーフの日本記録保持者として「可能性を信じてやりたい」と前向きに語っていた。

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