徳勝龍が快進撃!V争い生き残り 自己最多11勝目「プレッシャーない」

 「大相撲初場所・12日目」(23日、両国国技館)

 幕内最小兵の炎鵬が馬力自慢の関脇高安を下手投げで豪快に転がした。大関豪栄道、大関候補の新関脇朝乃山に続き、元大関まで撃破。7勝目(5敗)を挙げ、4場所連続勝ち越しに王手をかけた。正代が小結阿炎を突き落とし、徳勝龍も輝を突き落として1敗を死守。12日目を終えて平幕2人がトップに並ぶのは、1場所15日制が定着した1949年夏場所以降初となった。大関貴景勝が栃ノ心を小手投げで退け、10勝目を挙げ、ただ1人、1差の2敗でトップを追う。

 徳勝龍が2敗の輝との生き残り戦を制し、自己最多11勝目でトップ死守。前日の碧山同様、土俵際、逆転の右突き落としが決まった。「上手を取られてやばいと思ったけどタイミングが良かった」と安ど。20年ぶり幕尻Vも視界に入ってきたが「自分は(幕内番付が)一番下なのでプレッシャーを感じる必要はない」と平静だった。

 10年から約2年、不祥事で木瀬部屋が閉鎖され、北の湖部屋へ移籍していた際、故北の湖親方(元横綱)から指示され左四つを学んだことが生きている。それまで突き押し一本だったが、「幅が広がった」と開眼。今の快進撃を支えている。

 「一日一日」と無欲の33歳。培った経験値で初賜杯へ一歩ずつ進む。

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