豪栄道「力がなかった」大関から陥落…師匠は現役続行について「当然、当然」

大関陥落が決まり、無言で引き揚げる豪栄道=両国国技館(撮影・出月俊成)
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 「大相撲初場所・12日目」(23日、両国国技館)

 9度目のかど番だった大関豪栄道(33)=境川=の負け越しが決まり、大関から陥落することが決まった。4勝7敗で新関脇朝乃山(高砂)を迎えたが完敗。右四つに組み合い、胸を合わせると、力負けで寄り切られた。

 豪栄道は14年名古屋場所後に大関に昇進。過去8度のかど番は乗り切ってきたが、力尽きた。16年秋場所には、かど番で初の全勝優勝を果たした。大関在位は33場所。期間にして5年半になる。

 来場所、地元大阪での春場所は関脇に降下。10勝を挙げれば、1場所で大関返り咲きが可能となる。

 大関から陥落が決まった直後、支度部屋で豪栄道は「(立ち合いは)悪くなかったけど頭が上がった。胸を合わされて頭を付けようと思ったけどダメだった。力がなかった」と肩を落とした。

 土俵下で審判長として見守った師匠の境川審判部長代理は(元小結両国)「負け越したね。上手を取られたら今の朝乃山には厳しい。頭を付けるか、二本入るくらいしかなかったけど、胸を合わせたらね。必死には取っていたが。出る以上はどんな状況だろうと必死に取らないと」と、まな弟子を思いやった。

 今後の現役続行に関して、師匠は「当然、当然。まして来場所はご当所だしね。どちらにしたって勝負かけるなら今場所は最後までめいっぱい、いかないと」と、今場所も残り3日に出て、来場所を目指す意向を示した。

 先場所、左足首を負傷した影響で今場所は踏ん張りがきかなかった。師匠は「本人も今放心状態だろう。戦う力はまだある。タラレバは通用しないけど、稽古できていれば。『このまま終わっていいのか』と本人と(話す)。まだまだ力はあると思うし、しっかり下半身をつくってしっかり稽古すれば」と、再起は可能と判断した。

 国技館から引き上げる際、豪栄道は今後に関し「じっくり考える」と話すにとどめた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は33歳の豪栄道の今後の巻き返しに関し「相当な気力が必要。相当な覚悟と気力。経験ないからわからないけど、大変だと思うけど、がんばってほしい」と期待した。

 来場所番付は38年ぶり大関が1人になることは確実になった。「仕方ない。現状というのか。だから若手は今チャンスだと思ってがんばらないと」と、若手にハッパをかけた。

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