水谷隼 ラスト全日本あっさり終戦“花道”飾るはずが…来年出場名言せず「悔しい」
「卓球・全日本選手権」(17日、丸善インテックアリーナ大阪)
男子ダブルス準々決勝が行われ、水谷隼(30)、大島祐哉(25)組=ともに木下グループ=は、高校王者の戸上隼輔、宮川昌大組(野田学園高)に1-3で敗れた。女子シングルスは世界ジュニア選手権銀メダルの小塩遙菜(14)=エリートアカデミー=が6回戦で安藤みなみ(十六銀行)を4-2で破り、8強入り。東京五輪代表の伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)は準々決勝に進んだが、平野美宇(日本生命)は5回戦で敗退。男子シングルスは張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)が8強に進んだ。
“最後の花道”を飾るはずだった水谷はあっけなく散った。ダブルスで史上最多となる通算8度目の優勝を置き土産に“全日本引退”を予告していたものの、インターハイ王者の若さあふれる攻撃的なプレーに防戦一方となり、ミスを連発。「勢いに押された。今大会は守ることが多くて、自分のプレーに自信を持てなかった」と首をかしげ、21年の再挑戦については「まだ終わったばかりで何も考えてない」と明言しなかった。
この種目では何度もペアを替えながら優勝戦線へ顔を出し続けていたが、水谷が4強入りを逃すのは、青森山田中2年時に3回戦敗退に終わった04年大会以来16年ぶり。「五輪の年にいいスタートが切れず悔しい」と肩を落としたものの、28日開幕のドイツ・オープンからはツアーも始まるだけに気落ちしている時間はない。「五輪もあるし、一戦一戦悔いのないプレーをしたい」。集大成の大舞台に向けて、もう一度自信を取り戻す。