小林陵侑V発進 通算勝利数日本勢単独2位の16勝

 「ノルディックスキー・W杯ジャンプ男子個人」(29日、オーベルストドルフ)

 年末年始恒例のジャンプ週間開幕戦を兼ねて行われ、昨季史上3人目の4戦全勝優勝を果たした小林陵侑(23)=土屋ホーム=が138メートル、134メートルの305・1点で圧勝し、総合2連覇へ好発進した。ジャンプ週間5連勝でカミル・ストッフ(ポーランド)らの最多記録に並んだ。W杯は今季3勝目で、通算勝利数を日本勢単独2位の16とした。1位は葛西紀明(土屋ホーム)の17勝。

 2回目の飛躍で着地を決めると、勝利を確信した小林陵は右手で力強くガッツポーズした。「緊張したけど、集中できた。1回目で助走路の滑りがうまくいって、そこからいい感じで2本飛べた」と白い歯をのぞかせた。伝統ある4連戦の総合2連覇へ視界良好といえる圧勝劇だった。

 前回王者として期待を背負って迎えた1回目。2万5500人の大観衆が息をのんで見守る中、不利な追い風をものともせずにヒルサイズ(HS)を1メートル越えた。2位に7・7点の大差をつけ、この時点で勝負あり。「守りに入っていた」と反省する2回目もHSに迫り、2回とも低いスタート位置から出た選手の中では最も遠くまで飛んだ。貫禄たっぷりの勝ち方だった。

 シーズン当初は夏場の疲労で腰痛に悩まされていた。その影響もあって助走路の滑りにあまり安定感がなかったが、超音波治療などで痛みは解消しつつあるという。「先のことはあまり考えていない。ビッグジャンプを見せられて、うれしい」。重圧を感じさせないクールな王者が、また一つ鮮やかに勝利を積み上げた。

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