代表確実で石川佳純「やっと日本人同士で争わなくて済む」ライバル平野おもんぱかる

 「卓球・ワールドツアー・グランドファイナル」(12日、鄭州)

 女子シングルス1回戦が行われ、世界ランク10位の石川佳純(26)=全農=は世界女王の劉詩ブン(中国)に0-4で敗れた。その直後に平野美宇(19)=日本生命=は王芸迪(中国)と対戦。勝てば東京五輪シングルス代表を決められる試合だったが、1-4で敗れた。これにより、世界ランキング上位の石川が3大会連続の五輪となる、東京五輪でのシングルス代表入りを確実にした。

 石川は今月のノースアメリカン・オープン決勝で、平野との直接対決を制して優勝したことで五輪代表争いで優位に立っていた。最終戦のグランドファイナルは勝って代表を決めることはできなかったものの、「今はすごくうれしい気持ち。今までで一番苦しい代表レースだったので」と安どの表情を浮かべた。

 ただ、この1年は自身も苦しみ抜いただけに、決着後はライバルの心情もおもんぱかった。「やっぱり最後まですごく苦しいレースをして、美宇ちゃんもすごく厳しいレースをしたと思うし、シングルスに出るということは、出られない選手の分も頑張らないといけないという責任もすごく感じている」と、代表争いで敗れたライバルの思いも背負って戦うことを誓った。

 長く険しい日本人同士の戦いを終え、次は東京五輪に向けて打倒中国に燃える。「やっと日本人同士で争わなくて済むので、今度は世界の舞台で最高のプレーをできるように。力を合わせて最高のプレーをしたいです」と、今日までのライバルとの共闘を誓った。

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