羽生、史上最多5度目Vへ「気合入っている」 4回転ルッツ挑戦否定せず
フィギュアスケートのGPファイナル(5日開幕)へ向け、五輪2連覇の羽生結弦(24)=ANA=が3日、トリノ空港へ到着した。羽生は13-16年大会で男子史上初の4連覇を達成。3年ぶり5度目の優勝を目指す。4日は会場で公式練習が予定されており、男子ショートプログラム(SP)は5日(日本時間6日)に行われる。
航空機でその地に降り立った瞬間から、不思議と湧き上がる思いがあった。それを羽生は素直に吐露した。
「トリノって『オリンピック』ってイメージがすごく自分の中でありますし、同じ会場ということで、僕自身も気合が入っているので。せっかくオリンピックの舞台なので、またオリンピックを取るような気持ちで頑張れたらいいなって、ちょっと思ってました」
荒川静香がフィギュアスケートで日本初の金メダルを獲得した06年トリノ五輪と同じ「パラベラ」で行われる今大会。“五輪モード”にスイッチを入れ、男女シングルを通じ史上最多となる5度目の優勝を目指す。
優勝したNHK杯後の約1週間は「回復メインで過ごした」と言うが「やるべきことはしっかりやってきた」と羽生。また、投入の可能性を示していた4回転ルッツについては「曲でも練習はしてきた」とし、自身初成功した17年10月のロシア杯以来となる挑戦も否定はしなかった。
準備期間はわずかだが「いい調整をしてこられた」。静かな口調とは裏腹に、並々ならぬ決意で臨んだ五輪に匹敵するほどの熱い闘志を胸に宿し、羽生は“聖地”の銀盤に立つ。