大鵬の孫、納谷が突き出し「しっかり足で追えた」
「大相撲九州場所・3日目」(12日、福岡国際センター)
“昭和の大横綱”大鵬(故人)の孫で元関脇貴闘力の三男・幕下納谷(19)=大嶽=が富栄(伊勢ケ浜)を突きだして初星を挙げ1勝1敗とした。
小兵相手によく見て突いた。回り込まれる場面もあったが冷静。体勢を立て直して、最後まで突き切った。
「引いたら付いてくると思ったので一瞬、引きたくなったけど我慢して良かった。しっかり重心を足に残して突くことをイメージした。土俵際は回られたけど想定内だった。対処できた。手でなくしっかり足で追えた」と納得顔で振り返った。
この日、2学年下の弟で埼玉栄高から同じく大嶽部屋に入門した夢導鵬(18)が前相撲でデビューした。惜しくも白星はならなかったが「当たっていけているからいい」と、取り口をほめた。
高校時代は相撲部の先輩、後輩で敬語を使われていた。納谷が卒業してからは、敬語をやめていたが、今回、また兄弟子、弟弟子となり敬語に戻った。
「僕は気にしないんですけどね。(弟は)マジメなところがあるので。まあでも、そっちの方が外から見たらいいので」と、兄目線で弟を持ち上げた。
宿舎は海が近く、海鮮の差し入れも多い。「刺身が好きなので、やっぱりブリですかね」。体重も「いい感じで増えている」と実感。ブリのように兄弟で出世を目指す。