宮原知子、魅せたSP2位 回転不足二つも演技点は1位「悪くはなかった」

 「フィギュアスケート・中国杯」(8日、重慶)

 女子ショートプログラム(SP)で18年平昌五輪4位の宮原知子(21)=関大=はジャンプで回転不足を二つ取られたが、68・91点で2位につけた。16年世界ジュニア選手権女王の本田真凜(18)=JAL=は3回転フリップで転倒し、61・73点で6位。第1戦のスケートアメリカでGP初出場優勝を果たした15歳のアンナ・シェルバコワ(ロシア)が73・51点で首位発進した。男子SPで第2戦のスケートカナダ3位の田中刑事(倉敷芸術科学大大学院)は7位となった。

 真骨頂の表現力で出遅れを防いだ。宮原は冒頭の2連続3回転、後半の3回転と二つのジャンプで回転不足を取られながらもエジプト調の音楽に乗せた巧みなスケーティングで全体1位の演技点をマーク。「満足はしてないけど、演技自体はそんなに悪くはなかった」とうなずいた。

 演技直前の6分間練習で「全然自分の脚ではないみたいな感覚」を味わった。小学校低学年から指導を受けてきた浜田コーチに加え、今夏からカナダ人のバーケル・コーチにも師事。練習の大半をトロントでこなし「新たにやってきたことを出し切りたい」という思いが緊張につながった。

 その中でも「自分の強みは一つの作品としてきっちり滑りきること」と自負する持ち味でジャッジらにアピールし、技術点でトップだったシェルバコワに対抗した。5年連続のファイナル進出に向け、GP初戦でまずまずの2位発進となった。

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