宇野 逆転Vも本調子には程遠く「まだスタート地点にも立てていない」

 「フィギュアスケート・フィンランディア杯」(12日、エスポー)

 男子ショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(21)=トヨタ自動車=がフリー1位の162・95点をマークし、合計255・23点で逆転優勝した。SP首位の山本草太(19)=中京大=はフリー6位と崩れ、合計223・24点で2位だった。宇野は4回転のフリップを成功したが、トーループで転倒し、その他のジャンプでも着氷の乱れや回転が抜けるミスがあった。

 本調子に程遠い演技にも、宇野に悔しさは湧いてこなかった。「今の練習(での状態)から考えると、これ以上は望めない。まだスタート地点にも立てていない」。今季初めてSPとフリーを滑った大会は、調整遅れの現状が如実に出た。

 万全なら3種類計4度の4回転ジャンプを組み込むフリーで、靴のトラブルもあって2種類計2度しか跳ばなかった。フリップは決まったが、トーループは転倒。5歳から師事した山田、樋口両コーチの下を離れ、コーチ不在で新シーズンを迎え「オフにバタバタしたこともあり、調整が間に合っていない」と苦笑した。この結果を覚悟していたようだった。

 発見もあった。平昌冬季五輪女王のザギトワ(ロシア)を教えるトゥトベリゼ・コーチの合宿に参加し、予想以上の猛練習に「ついていくのに必死で、久々に昔の気持ちを思い出した」という。がむしゃらだった原点に立ち戻る契機になった。

 調子が上がれば前人未到のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)-4回転トーループ挑戦も視野に入ってくる。まだ序盤戦。焦る必要はない。

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