大逃げ?はったり?MGC鍵握る設楽「最初の30キロで勝負はついている」

 東京五輪の男女マラソン代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」は15日、東京、明治神宮外苑発着で、男子が8時50分、女子が9時10分にスタートする。新旧日本記録保持者にアジア大会金メダリストが顔を揃え、注目を集めるのは男子。ペースメーカー不在の自力勝負。レース展開を握るのは、前日本記録保持者の設楽悠太(ホンダ)となりそうだ。

 13日に行われた会見の中で「ラスト5キロ」と書いた日本記録保持者の大迫傑(ナイキ)を含め、ほとんどの選手が勝負所について、急坂を控える後半をポイントに挙げた。その中で設楽だけは「前半10キロ」を記した。

 会見後の囲み取材では「さっきの記者会見でほとんどの選手が後半の上り勝負って言ってました」と語り「前半ハイペースでいけば誰もついてこないと思う。それだったら、後半ペースを上げられないくらい、前半から突っ込んでいく。あまりに遅かったら、めちゃくちゃスピード上げて、誰もついてこれないぐらいペースを上げるかもしれない。3分切る?それもありうる。ぶっちゃけ最初の30キロで勝負はついていると思う。そこからペースは上げられない」と、淡々と勝負所を前半にした意味を説明した。

 主導権を握り、そのまま勝ちきるだけの練習をしてきたという自負はある。「それぐらいの練習はやってきた。そこは自信をもっている。万全?できすぎなぐらい」と、力強く言い放った。ただ、報道陣から「逃げ宣言?」と問われると「それは分からないけど」と煙に巻きつつ「もちろんついてくる選手もいると思う。ただ、そこは意識せずに、いつもどおり自分のリズムでいきたい」と語った。

 設楽がハイペースに持ち込めば、ついていくのは大迫、井上あたりか。“本命視”される大迫がついていく姿勢をみせれば、集団も動く。気温、湿度次第では消耗戦になることも考えられる。

 MGC開催に尽力した日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーは、設楽の“大逃げ”示唆について「僕だったら本当のことは言わない。はったりかなと思う」と分析。「駆け引きが始まったし、面白いね。4強の井上、服部も調子は良さそうだし、山本憲二(マツダ)、佐藤悠基(日清食品)あたりはなんか狙ってるような感じがする。はまれば面白い」と、大迫、設楽以外の有力候補の名前を挙げた。

 ちなみに瀬古氏自身が「現役でMGCを走るなら」と問われると、「瀬古さんだったら?伝家の宝刀はトラック勝負。(最後の)いちょう並木の手前でスパートします」と、笑った。

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