鶴竜、親友の柔道・大野の前でイッポ~ン 無傷4連勝!V7へ隙なし

 「大相撲秋場所・4日目」(11日、両国国技館)

 一人横綱の鶴竜が逸ノ城を肩透かしで退け、無傷4連勝に伸ばした。親交深い柔道男子73キロ級、16年リオデジャネイロ五輪金メダリストの大野将平(27)=旭化成=が見守る前で、224キロ巨漢相手に鮮やかな一本勝ち。2場所連続、7度目Vへ抜群の安定感を見せた。10勝で大関復帰を目指す関脇貴景勝は友風を電車道で下して4連勝。全勝は鶴竜、貴景勝、平幕隠岐の海の3人となった。

 見守る柔道王者、大野も興奮しきりだ。鶴竜の鮮やか、まさに「イッポ~ン」だった。

 柔よく剛を制した。自身より63キロも重い巨漢を組み止め、圧力をかけて前に出てきた相手を右に開いて肩透かし。肩、肘をがっちり極(き)めて224キロを一回転、天を仰がせた。逸ノ城が「(肩が)外れた」と顔をしかめるほどの威力だった。

 「先に攻めて動きの中でと思った。体がしっかり反応した。長く右四つになられないように動いた。どっかりされると難しい相手」と鶴竜。完ぺきに料理した。

 大野とは約3年前、同じトレーナーを通じて親交を深めた。先日の世界柔道では応援に行き、目の前でオール一本勝ちを見てしびれた。この日は鶴竜が横綱の貫禄を見せた。

 同じ勝負師として通じるものがある。「横綱は優しい。人として余裕がある」と日本柔道の無敵エースすらほれ込む人柄。鶴竜は「すごい筋肉でしょう」と鍛え上げた大野の肉体にあこがれる。

 白鵬不在の一人横綱場所をがっちり締めて無傷4連勝。2場所連続、V7へ隙のない相撲を続けている。

 「まだ4日目だから。今の段階ではいい」と平静そのもの。全勝ははや貴景勝、隠岐の海と3人になった。経験値、安定感からV争いは鶴竜中心となりそうだ。

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