渡辺一平“銅”1位チュプコフに世界記録破られ「すごく燃える」東京金へ闘志点火

 「競泳・世界選手権」(26日、光州)

 競泳の男子200メートル平泳ぎ決勝は渡辺一平(22)=トヨタ自動車=が2分6秒73で2大会連続の銅メダルを獲得した。アントン・チュプコフ(ロシア)が渡辺らが保持していた世界記録を0秒55上回る2分6秒12で2連覇した。男子200メートル背泳ぎの入江陵介(29)=イトマン東進=は5位。男子800メートルリレーは男子200メートル個人メドレー金メダリストの瀬戸大也(25)=ANA=が出場し、予選9位で決勝進出は逃したが、12位以内に与えられる東京五輪出場枠を獲得した。

 長い手を精いっぱい伸ばし、タッチした。ラスト25メートルで3人が並ぶデッドヒート。そこからの粘りがあと一歩足りなかった。3着。結果を見た渡辺は天を仰いだ。金メダルのチュプコフは自らの持つ世界記録を上回っての会心の泳ぎ。レース直後は「今日できることは精いっぱいやったつもり。すがすがしい銅メダル」と受け止めたが、いざ表彰台に立つとジワジワ悔しさが湧いてきた。

 「80(%)は悔しい。2年前より強くなったと感じる。にもかかわらず同じ場所にいるのはすごく悔しい」

 レース前から想定していたチュプコフ、25日の準決勝で自身の持つ世界記録に並ぶ2分6秒67を出したウィルソン(オーストラリア)との頂上決戦。勝負手の少なさを克服すべく、さまざまなレースパターンを試した上で臨んだ舞台だった。

 4月の日本選手権(辰巳)では150メートルまで世界新ペースで攻めた。最後はバテたが、大きな手応えに。その後は前半から攻めるレース、力を蓄えて後半勝負のレースと、さまざまなプランを実行。試す度に新たな発見もあった。最終的に決勝前日「前半から思い切っていきたい」と決断。周りは見ず自分の泳ぎだけに集中した。

 やり切ったという思いも20%は持っている。だからこそ体半分ほどの差で敗れ、自身の世界記録も逸したという現実を前に「すごく燃える。頑張れる。東京五輪で日本のお家芸である200メートル平泳ぎで負けるわけにはいかない」と渡辺。さらに強くなった自分で表彰台のてっぺんに立つ。その覚悟は決まった。

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