佐藤瞳が五輪女王の丁寧撃破 地元で殊勲金星挙げた
「卓球・荻村杯ジャパン・オープン」(14日、北海きたえーる)
女子シングルス2回戦で、世界ランク15位の佐藤瞳(21)=ミキハウス=がリオ五輪女王で3位の丁寧(中国)を4-2で撃破して8強入りを決めた。男子シングルス1回戦では世界ランク4位の張本智和(木下グループ)が599位の孫聞(中国)に0-4で完敗し、女子シングルス1回戦では7位の伊藤美誠(スターツ)が56位の顧玉テイ(中国)に敗れる波乱があった。
“道産子カットマン”が地元で殊勲の金星を挙げた。佐藤は難攻不落の最強女王を攻略すると、高校まで育った北海道の観客席に向かって大きくガッツポーズ。「丁寧選手に勝てたのは信じられないが、北海道で勝つことができてうれしい」。応援に駆けつけた両親や小中時代のチームメートらの目に強くなった姿を焼き付けた。
北の大地では力がみなぎる。宿舎でカニを食べて「やっぱり(拠点の)大阪とは味が違う」とパワーに変えた。守備型のプレースタイルを貫くが、「体力では負けない自信があった」と根気強く女王のボールを拾い、体力と集中力を削った。「キツそうで嫌がっていた。相手が打ち急いでくれたので徹底するしかないと」。真骨頂の粘り勝ちに興奮冷めやらぬ様子だった。
現在世界ランクは日本勢5番手で、東京五輪代表は射程圏内。「これからもカットマンを代表して戦いたい」とさらなる飛躍を誓った。