琴鎌谷改め琴ノ若 十両昇進で“親子3代関取”誕生 次は大関昇進で「琴桜」だ

 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議を行い、琴鎌谷改め琴ノ若(21)=佐渡ケ嶽=ら新十両4人を決めた。琴ノ若は師匠・佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)の長男で、親子関取は史上10組目。母方の祖父は元横綱琴桜(故人)で、入門3年半で“親子3代関取”を果たし、父のしこ名を継承した。次は「琴桜」襲名へ、祖父と約束した大関昇進を目指す。

 祖父の不知火型の綱と優勝額を間に、琴鎌谷改め琴ノ若は父である師匠とガッチリ握手した。入門3年半、“親子3代関取”の悲願を果たした。「やっとだなという気持ち。一つの目標は達成できた」と安どした。

 父のしこ名を継承。「全然顔じゃないけど、この名に恥じないように精進」と肝に銘じた。「父と先代に追い付くためスタートラインに立てた」と3代目の重みをかみしめた。

 祖父は07年、66歳で死去した。天国に旅立つ前、小3時に約束した。「琴桜のしこ名は横綱。最低でも大関にならないとやらないぞ」。会見で祖父との約束を果たすか、と問われると琴ノ若は「はい!」と力強く応じた。

 しこ名の下の名前も祖父「琴桜傑将(まさかつ)」から1字をもらい「将且(まさかつ)」から「傑太(まさひろ)」に改名した。

 会見前には先代の墓前に親子で昇進を報告。父は「先代の1字をもらいます」と天国に頭を下げた。琴ノ若は「一つの目標は達成しました。また新たな目標に向かって頑張ります」と祖父に誓った。

 夏場所は3連勝後に3連敗。兄弟子の幕内琴奨菊から「弱い自分を見せるな」とゲキを飛ばされ奮起し7番相撲で勝ち越しを決めた。父は言う。「3連敗は先代がいい経験させてくれた」。天国からの試練を乗り越えた。

 祖父は猛牛の異名を取り、突き押し、ぶちかましの速攻を得意とした。琴ノ若は「先代をヒヤヒヤさせない相撲を、早く勝負を決める相撲を取りたい」とキッパリ。偉大な琴桜を追う出世ロードは、ここからが勝負だ。

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