玉川徹氏とコメンテーター猿田佐世氏が激論 米政策めぐり→「小規模農家を守るというけど年間30日しか」「わかるんですけど」「ちょっと聞いて」
元テレビ朝日社員の玉川徹氏が8日、テレビ朝日「羽鳥慎一 モーニングショー」に出演し、政府の米政策をめぐってシンクタンク「新外交イニシアティブ」代表のコメンテーター猿田佐世氏と激論を繰り広げた。
番組では、「米価格が過去最高値を更新」と取り上げ、11月24日~30日には4335円の最高値となったことを伝えた。また、卸業者は「今後は暴落する」と危機感を強めていることも伝えた。
玉川氏は「鈴木大臣はお米の価格は市場で決まると言ってる。だから需要より供給が上回ったら下がるので、それで良しのはずなんです。消費者にとってはうれしいこと。下がっていくのになぜ物価高対策でおこめ券を配るのか」と問題提起した。おこめ券は500円券でも440円分しか買うことができず、特定2団体のみが発行しているため「利益誘導との批判もある」ことなどを伝えた。
番組ではまた、石破政権から高市政権に移行して政府の方針も転換となり、増産から「需要に応じた生産」と変わったことも取り上げ、「政府の思惑」について話し合った。羽鳥アナウンサーは「石破政権、高市政権、がらっと変わりました」と猿田氏にコメントを求めた。
猿田氏は「消費者対農家になっていることに懸念をもっていて。値段は安くしたほうがいいけど農業は守っていかなければいけない。怖いのは価格の下落。そこを担保するようなセーフティーネットが必要。小規模農家さんも守っていかなければいけない。玉川さんは25%とおっしゃったけど25%はものすごい量。政府は値段の調整ではなく農家さんを安心させられるような政策を」などと述べた。
玉川氏は「猿田さん情緒的なんですよ」とし、「小規模農家を守るっていうけど、小規模農家は自給自足してるとこ以外はほぼ兼業なんです。専業じゃないんです。ほかの仕事を持っている。平均すると年間30日くらいしか農業やってないんです」と指摘した。
猿田氏が「わかるんですけど」と言うと、玉川氏は「ちょっと聞いて」と発言を制した。「そういう人たちを守る守るっていうと結局その人達を最終的に守れなくなっちゃうんです。ほっておいても農業を続けられなくなって離農していくんです。荒れ地になっていくだけなんです。今のうちから、そういう人たちは農地を出してもらって大規模化する。大規模化も勘違いがある。中山間地で大規模化できないと言うんですけど違うんです。中山間地も農地はまとまっている。そういうとこでも機械の効率を上げることが重要なんです。それでコストを下げることができるんです」と持論を述べた。
猿田氏は「もちろん一定賛成もしますし、だからこそ国が進めていると思うんですが、まだそうなりきれていないところがありますし」と応じた。玉川氏は「それは米価を高く維持するからできてしまうんです」と問題点を指摘。猿田氏は「でも、大規模化してしまったところは村としてコミュニティーがなくなって死んでしまうという報告もあります。必ずしも大規模化。例えば北海道で…」と反論した。
玉川氏は「大規模化っていうと広い面積のところでというイメージがあるけど違うんです。ばらばらであっても、それを同じ経営体が農作できるなら大規模なんです」と応じ、議論が展開した。
