五十嵐カノアCT制覇「一生忘れない」 東京五輪へ決意!?の金髪で日本勢初の快挙

 「サーフィン・コロナ・バリ・プロテクテッド」(25日、バリ島)

 サーフィン男子の五十嵐カノア(21)=木下グループ=が25日、インドネシアのバリ島で行われたプロ最高峰、チャンピオンシップツアー(CT)第3戦コロナ・バリ・プロテクテッドで優勝し、日本人としてCT初制覇の快挙を達成した。日本人の両親を持ち米カリフォルニア州で生まれ育った五十嵐は、サーフィンが初実施される来年の東京五輪で金メダルを狙える実力を示した。

 東京五輪への決意を表すように髪を金色に染めた五十嵐は、日本勢初のCT制覇を決めた瞬間に両手で目を覆って海に飛び込んだ。唯一無二のサーフィン最高峰の舞台で頂点に立ち「言葉にできない。クレージーだよ。この日を一生忘れない」と感極まった。

 CTは、けがなどを除きシード選手が一人残らず全試合を転戦する。昨年に自己最高の年間10位に入り、さらに急成長を続ける五十嵐は力強さときめ細かな技術を掛け合わせたライディングを披露。準決勝で過去11度の年間優勝を誇るレジェンドのケリー・スレーター(米国)を破り、決勝に勢いを持ち込んだ。

 2本目に乗った波で9・10点をたたき出す。2メートルを超える大波の頂点でフローターを仕掛け、鋭いU字ターンに上半身を倒すレイバックを入れて豪快さを上乗せ。高々と水しぶきを上げながら難技を連発し「調子のピークに達した実感があった」と胸を張った。

 CT開幕前の日本滞在時に「五輪が近づいているエネルギーを感じ、モチベーションになる」と話していた。両肩に日の丸をあしらったウエアで競技し「日本から大勢のファンが後押ししてくれた」と感謝を口にした。

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