羽生 夢じゃない!令和に4回転半「決める」

 フィギュアスケートモニュメントデザイン発表式でポーズを決める羽生結弦
2枚

 フィギュアスケート男子で、2014年ソチ、18年平昌五輪金メダリストの羽生結弦(24)=ANA=が20日、出身地の仙台市内で行われたモニュメントデザイン発表式に出席した。羽生のモニュメントは17年4月に続いて二つ目の設置。17-18シーズンの活躍を象徴する、フリー「SEIMEI」の冒頭のポーズが採用された。29日に同市の地下鉄国際センター駅付近で除幕式が行われ、お披露目される予定。

 勝負の舞台とはまた違う、穏やかな笑顔が輝いた。満席のホールに、黒のスーツに桜色のネクタイを締めた羽生が登場すると、大きな拍手と歓声が巻き起こった。「おかえり」の声に浸りながら、羽生は「ありがとうございます」と何度も感謝の言葉を口にした。

 ソチ五輪制覇を記念したモニュメントの横に、2枚目のモニュメントが並ぶことになる。隣には、トリノ五輪を制した荒川静香さんのものも設置されている。「荒川さんの隣に自分が2人並ぶっていうのが恐縮で」と、どこか歯がゆそうだったが「本当に2連覇したんだなって、すごい感慨深いものがある」としみじみ。モニュメントと同じ「SEIMEI」ポーズを披露し、ファンを沸かせた。

 夢についての話題になると、平昌五輪後に唯一の「モチベーション」とも語っていたクワッドアクセル(4回転半)に言及。「1年前までは、自分の夢は4回転半だったと思う。それをやれば、夢は達成されると思っていた」と振り返る。

 そして「ただ、今の自分の気持ちは、4回転半は夢じゃなくて、しっかりと習得してマスターしたいもの。近い、具体的な、挑戦するべきものと思えているので、夢ではない」と心境の変化を述懐。「4回転半を初めて公式試合できれいに決める人になりたいっていうのが、今の夢かなと思う」と現在の思いを明かした。

 「実際にまだ跳んだわけじゃないので、強いことは言えないかもしれないですけど。ただ、これから戦っていくに向けて、やっぱり自分の武器となる何かをさらに付け加えないといけないなという義務感がすごくある。何か武器をあらためて作って、これから令和に向けて頑張っていきたい」と熱く語った羽生。平成で数々の伝説を刻んできた男は、新たな時代が訪れてもなお変わらず闘志を燃やし続ける。

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