白井健三が左足首痛強行も3位!周囲は止めるも「わがままな自分なので」

 メダルを手に笑顔の(左から)2位の谷川航、優勝のサミュエル・ミクラク、3位の白井健三=武蔵野の森総合スポーツプラザ
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 「体操・ワールドカップ東京大会」(7日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 男子は8選手で争われ、左足首痛を抱えながらの出場となった白井健三(22)=日体大大学院=は82・964点で銅メダルを獲得した。谷川航(22)=セントラルスポーツ=が85・665点で2位。サミュエル・ミクラク(米国)が86・599点で優勝した。

 決して万全ではない中での演技。それでも白井は足首の痛さに耐えつつ、体操ができる喜びを噛みしめながら、6種目を演じきった。平行棒で倒立技と、着地が大きく乱れる場面はあったが、演技構成を大きく落とした床を含めて、その他はしっかりとまとめきった。「試合を終えられて、緊張感や不安もあっただけで幸せを感じてる。フロアに上がる時の階段を上れる幸せ、手を上げて演技に入れる幸せ。反省があることも幸せ。皆さんにこの気持ちを伝えたいぐらい」と、満面の笑みで振り返った。

 左足首痛を発症し、今季初戦として予定していた3月のアメリカンカップを棄権。その後、今大会に向けて調整の中で再び同箇所を痛めた。足への負担が大きい床と跳馬の練習を始められたのは、今月2日から。「周りの80パーセントの人には出ない方がいいと言われた。これだけ調整不足で試合に出るのは常識的にはないこと」。それでも白井は試合出場を懇願した。「わがままな自分なので。アメリカと同じパターンになるのは嫌だった。できる可能性があるなら、ボロボロでもいいから出たかった。周りに呆れられたかもしれないけど」と、決断の理由を説明した。

 世界選手権の代表選考会を兼ねる全日本選手権(26日開幕・高崎)まで、あと3週間。難しい調整を強いられるが「この状況でやりきれたことは、今後の自信になる。また強くなって戻ってきたな、と思ってもらえるようにしたい」と、前を向いた。

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