彩が男泣き 新十両昇進確実に「応援してくれた人の顔を浮かべ…」
「大相撲春場所8日目」(17日、エディオンアリーナ大阪)
東幕下筆頭の彩(27)=錣山=が勝ち越しを決め、来場所、新十両昇進を確実とした。十両の大成道(木瀬)をはたき込みで下し、4連勝。「長い間ずっと応援してくれた人の顔を浮かべ、初めてうれし泣きした。(顔は)いっぱい浮かんで覚えていない」と、涙をぬぐった。
幕下上位に定着しながら、あと一歩で関取に届かずにきた。「自分はプレッシャーに強いんだと言い聞かせてきた。ここまで長かった」と、ようやく壁を突破した。
出身の埼玉が「彩(さい)の国」と呼ばれることからしこ名を取った。「この名前を付けたからには出世して錦を飾りたいと思っていた」と喜んだ。
同郷で同部屋、3歳下の幕内阿炎を刺激にしてきた。「小5で同じ道場に入ってきた。小さい頃から弟のような存在。ほぼ毎日稽古してきた。絶対におれも関取になると思っていた」と、弟分に追い付け追い越せで上を目指していく。