阿部詩、仲間&恩師と涙の別れ「思い出よみがえり、こみ上げてきた」高校卒業式

高校の卒業式に出席し、クラスメートと記念撮影をする阿部詩(中央)
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 柔道女子52キロ級で18年世界選手権金メダルの阿部詩(18)が2日、神戸市内で夙川学院高の卒業式に出席した。中学から6年間通った学校や仲間との別れに感極まって涙する場面もあったが、「寂しい気持ちもあるけど、また新しいスタートなのですがすがしい気持ちです」と笑顔で巣立った。

 卒業式終盤。「絶対泣かないでおこうと決めていた」という阿部の涙腺が決壊したのは、柔道部の松本純一郎監督をはじめ、お世話になった先生たちが卒業生に向けて合唱曲「旅立ちの日に」を歌った時だった。

 「いま 別れのとき 飛び立とう 未来信じて」

 柔道漬けの日々だったが、体育祭や修学旅行に参加するなど充実した高校生活を送ってきただけに、「昔からの思い出がよみがえってきて、自分の中でいろいろ(感情が)こみ上げてきて…」(阿部)。高校3年間担任を務めた内橋静香教諭(29)は「(先生の歌を聴いて)笑うかなと思っていましたけど、曲が良かったですね」と笑った。

 柔道部の仲間は道場はもちろん、有望な運動部員が集まるクラスでもずっと行動を共にしてきた、かけがえのない友達だった。阿部は高校生活を振り返って「普段みんなとワイワイ過ごしたことが一番の思い出」と明かし、それぞれの進路を歩む仲間に対して、「卒業してからも切磋琢磨(せっさたくま)し合いたい」と変わらぬ友情を誓った。

 4月からは兄一二三(21)と同じ日体大に進学し、生まれ育った神戸の町にも別れを告げる。「(神戸は)帰ってきて一番落ち着く場所だった。寂しさはあるけど、変化とともに成長があると思うので。もっと強くなって、大人になった阿部詩を見せたい」と旅立ちの決意を語った。

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