貴景勝「自分に勝つ」大関とりへノルマ10勝!プレッシャー真っ正面からはね返す

 大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付が25日、発表され、初の大関とりに挑む関脇貴景勝(22)=千賀ノ浦=が稽古場とする大阪市生野区の勝山高で会見を行った。“景勝流”大関とりとして、あえてプレッシャーを存分に意識。「真っ正面からはね返す」と決意表明した。地元・関西の声援を力に昇進ノルマの10勝をつかみ切る。

 貴景勝は大関の存在に関し「別格」と言い切った。未知の領域への挑戦となる相撲人生を懸けた場所。愚直に貫く押し相撲同様、かわす気は一切ない。

 先場所後、「大関」の2文字を公言した。「『大関になりたい』というのを濁さなくていい。大関、横綱は別格。改めて言い聞かせないといけない」

 自身と向き合い、導いた“景勝流”の答えが重圧をあえて意識すること。

 「プレッシャーをかけないようにしている自分は精神的に弱い。真っ正面からはね返す気持ちを持っていないとダメ。思わないようにしよう、というのは負の考え方。それ(プレッシャー)は仕方がない。自分がどう相撲を取るか」

 昨年の九州場所で13勝で初優勝、先場所は11勝。大関昇進の目安となる三役で3場所計33勝に達しながら昇進は見送られた。今場所、昇進ノルマの10勝は自身との戦い。「自分に勝つ」。22歳の勝負師は腹をくくった。

 兵庫県出身で大阪は準ご当所。会場は幼少期、空手の決勝で不可解な判定で敗れ、その後、相撲に本格転向を決断させてくれた場所。プロ入り後も多くの相撲人生の転機となってきた。「毎年、毎年何かを気付かせてくれる場所。いい方向になれるように」。大関昇進の舞台は整っている。

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