谷井孝行、家族の前で引退レース12位 日本競歩界の功労者、笑顔のラストウオーク

引退レースを笑顔でゴールした谷井孝行=神戸市内の六甲アイランド
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 「陸上日本選手権・20キロ競歩」(17日、六甲アイランド甲南大周辺コース)

 今秋の世界選手権(ドーハ)代表選考会を兼ねて行われ、男子は高橋英輝(富士通)、女子は岡田久美子(ビックカメラ)がともに5連覇を飾った。高橋、岡田はともに世界選手権代表に内定した。また、15年世界選手権50キロ競歩銅メダルで、今大会が引退レースだった谷井孝行(自衛隊)は12位だった。

 妻の美紀さんと8歳の娘、美渚(みお)ちゃんが見守る中で、日本競歩界の功労者が笑顔のラストウオークだ。1時間22分51秒で12位。「もう少し速く歩きたかったが、充実したレースを終えることができた」。美渚ちゃんから花束を受け取り「普段は素っ気ないのに、いざやめるというとさみしい、もう(周囲に)自慢できないと言ってくれた」と感慨深げに語った。

 15年世界選手権の50キロ競歩で3位に入り、五輪を含めて日本競歩界で初めてメダルを獲得した。五輪4大会、世界陸上6大会出場。元チームメートのリオ五輪男子50キロ競歩の銅メダリスト、荒井広宙(埼玉陸協)は「チームジャパンとしてやっていこうという雰囲気、土台を一番最初につくってくれた。上下関係をつくらず和気あいあいの競歩界をつくってくれた」と、谷井の功績を語った。

 ゴール地点には、走り終えた多くの競技仲間が待ち受けた。高校1年から21年の競技生活。「競歩界の仲間と巡り会えたことが一番大切なことだった」と谷井は振り返った。

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