水谷隼 V10で観客席へダイブは“おっかけ主婦”への感謝

 スマッシュを放つ水谷隼(撮影・山口登)
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 「卓球・全日本選手権」(20日、丸善インテックアリーナ大阪)

 男子シングルス決勝が行われた。13年連続決勝進出の水谷隼(木下グループ)が、初の決勝進出となった大島祐哉(木下グループ)を4-1で下して昨年、張本智和(エリートアカデミー)に奪われた王座を2年ぶりに奪回。史上最多を更新する10度目の優勝を果たした直後にベンチ後ろのアリーナ席に飛び込んだ。ファンにもみくちゃにされて喜びを分かち合った後は、来ていたピンクのユニホームを脱いで投げ込むサプライズもあった。

 ヒーローインタビューで水谷は「今年で全日本は最後にしたいと思っています。勝ってこの舞台を最後にしたいと思っていた。来年は出場しないんじゃないかな」と“全日本引退”を表明。ファンからはどよめきと驚きの声が上がった。

 観客席に飛び込んだ理由については、その後の記者会見で「五輪後、応援に来てくれるファンの方が増えた。(その中で)毎試合、Tリーグもほとんどすべて見に来てくれている主婦の方々がいて、その方たちのおかげで五輪後も燃え尽きずにこられた。ありがとうという気持ちだった」と主婦層の“追っかけグループ”への感謝の気持ちだったことを明かした。

 会見では「日本代表としてプレーするのも来年が最後になる」とし、今後のモチベーションは「来年はいよいよ東京五輪、まず五輪に出場する権利を勝ち取ること」だと話した。一方で「全日本選手権は出ないけど、世界の舞台ではまだまだ戦いたいし、もっと強くなれると思っている」とも語り、今後もファンの期待に応えていく意向だ。

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