競泳女子でアジア大会６冠の池江璃花子（１８）＝ルネサンス＝が２４日、米アリゾナ州フラッグスタッフで行っていた高地合宿から成田空港に帰国した。充実したトレーニングを積めた様子で、１９年世界選手権（７月、光州）代表選考会を兼ねる４月の日本選手権に向けて「５５秒台を出したい」と、主戦場である１００メートルバタフライで史上３人目となる大台突破を宣言した。

　８月のパンパシフィック選手権で自己ベストの５６秒０８をマークするなど、今季は自身の持つ日本記録を０・７８秒と大幅に更新した池江だが、さらなる臨界突破にも手応えを得た３週間だった。酸素の薄い山地での負荷の高い強化メニューを今まで以上に前向きに完走し、「平地とは比べものにならないくらいキツかったが、その分自信がついた。質の高い練習がたくさんできて、自信を持って帰ってこられた」と笑みがこぼれた。

　５５秒台は世界記録（５５秒４８）保持者でリオ五輪女王のショーストロム（スウェーデン）、ロンドン五輪女王のボルマー（米国）の２人しか記録していない大台だが、東京五輪で金メダルを狙うには最低限突破しなければいけない数字。「自分の中では本当に５５秒が出るんだなという練習が積めた。（練習での）タイムも昨年から確実にレベルが上がっているし、泳ぎ（の感覚）的にもしっくりきている」と、自信を越えて確信すら漂わせた。

　世界トップ選手との前哨戦となる１９年に向けて「世界選手権で必ずメダルを獲って、それを２０２０年につなげていい色のメダルを獲れるようにしたい」と腕をぶした。