高安、12勝並んだ! 奇跡的な反応で貴景勝との直接対決制す

 「大相撲九州場所・14日目」(24日、福岡国際センター)

 勝てば初優勝だった小結貴景勝は左足を滑らせ、大関高安に引き落とされて痛恨の2敗目を喫し、優勝は千秋楽に持ち越された。高安が執念の12勝目をもぎ取って追い付き、逆転初優勝の夢をたぐり寄せた。優勝は2人に絞られ、千秋楽は貴景勝が平幕錦木、高安は関脇御嶽海が相手。自身が勝ち、相手が負ければ優勝。ともに勝ちかともに負けの場合は優勝決定戦に持ち込まれる。

 負ければ賜杯を逃す一番の土俵際、高安がくるりと時計回りに起死回生の1回転で生き残った。「相手の当たりも良かったんで、押し込まれてしまった。紙一重。相手の足が流れたかは分からないけど、体がよく反応してくれた」。22歳の勢いにのみ込まれかけたが、大関の意地が上回った。

 崖っぷちから並んで有利になった一方、終盤戦に入って以降、朝稽古ではシャッターを下ろして姿を見せていない。集中かプレッシャーか。残り1日で答えが出る。

 「親指を上げないように、浮足立たないようにしっかり準備したい。頑張る」

 独特の表現で、落ち着きを強調した。平成生まれ初の関取として、新十両の土俵に上がったのが2010年の九州場所。8年の時を経て、土壇場で自力Vの芽を復活させた。思い出深い場所で念願の賜杯を抱き、最高のシナリオを完成させる。

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