「大相撲九州場所・初日」（１１日、福岡国際センター）

　貴乃花部屋から千賀ノ浦部屋に移籍した小結貴景勝が、横綱稀勢の里（田子ノ浦）に勝利した。

　師匠の貴乃花親方（元横綱）が相撲協会を退職し、貴乃花部屋が消滅。千賀ノ浦部屋に移籍し、新たな気持ちで臨む場所となった。

　初日から横綱戦は何度もぶつかって勝機をうかがった。そして機を見てのはたき込みを決め、相手を土俵にはわせた。

　鼻血がしたたる激しい相撲で、ＮＨＫによるインタビューでは拭き取るようにインタビュアーにうながされる一幕もあった。師匠にも、前師匠にもうれしい報告ができる白星となった。

　インタビューで貴景勝は、「胸を借りるつもりでいきました。立ち合い張られたので気持ちで負けないようにいきました。（負けた）先場所も力を出し切りましたので今場所もその気持ちでいきました」と横綱との一戦を振り返った。

　移籍については「今までと変わらず、教えてもらったこと、新たに教えてもらったことを実践してやるだけです。毎日、力を出し切れたらそれで十分です」と話していた。