錦織V王手 天敵ガスケに完勝 2年8カ月ぶりツアー制覇へ「ほぼ完璧だった」

 「男子テニス・楽天ジャパンオープン」(6日、武蔵野の森総合スポーツプラザ)

 シングルスで世界ランク12位の第3シード、錦織圭(28)=日清食品=は、準決勝で同25位の第8シード、リシャール・ガスケ(フランス)に7-6、6-1で勝って4年ぶりの決勝進出を果たした。ツアーでは準優勝した4月のマスターズ・モンテカルロ大会以来の決勝。準決勝のもう1試合は予選から勝ち上がった世界32位のダニル・メドベージェフ(ロシア)がデニス・シャポバロフ(カナダ)に6-3、6-3で勝った。

 2年8カ月ぶりのツアー優勝に王手をかけた錦織は「率直にうれしいです」と声を弾ませると同時に、緊張感も漂わせた。「決勝で緊張しなかったことはない。今までぐっすり眠れたこともない」。苦笑いしながらも、好調ぶりは自身が一番感じている。

 復活Vへ弾みをつけるには十分すぎる準決勝だった。勝負を分けたのは第1セットのタイブレーク。「“なあなあ”にしていいポイントは1つもない。タイブレークだからこそ強気にいくことが大事」と、慎重になる場面でこそ大胆さに拍車がかかった。

 サーブを打てばエースを決め、ラリーでは前に出てネットプレーもさく裂させて「ほぼ完璧だった」。序盤好調だった相手の心を折り、第2セットは4ゲーム連続で奪うなど圧倒。過去2勝7敗と苦手だった“天敵”ガスケに難なく完勝してみせた。

 圧巻だったのはサーブで、面白いように次々とライン上に決まり、数えたサービスエースは10本。相手にブレークを許さなかった。真骨頂であるスピードも抜群で「今週は取れなさそうなボールでも取れている。動きはいい」と自身が驚くほど。右肘の故障で休養中に取り組んできたトレーニングが結実し「体はすごく強くなっている」と手応えを強調した。

 決勝の相手はノーシードながらくせ者。「きれいなテニスではないが、うまいものを持っている。楽な相手ではないので頑張りたい」。完全復活を印象づける4年ぶりの大会制覇へ秒読み態勢に入った。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス