大坂、57分圧勝で4強 第1サーブから得点率9割超!

 「テニス・全米オープン・準々決勝」(5日、ニューヨーク)

 日本が誇る男女エースが偉業を成し遂げた。女子の大坂なおみ(20)と男子の錦織圭(28)=以上日清食品=がシングルス準々決勝を勝ち、四大大会で日本勢初のアベック4強を決めた。第20シードの大坂は世界ランキング36位のレシア・ツレンコ(ウクライナ)をストレートで下し、四大大会初の準決勝進出。日本女子の4強は全米初で、四大大会では96年ウィンブルドン選手権4強の伊達公子以来22年ぶり。第21シードの錦織は14年大会決勝で敗れた第7シードのマリン・チリッチ(クロアチア)を破り、2年ぶり3度目の4強入りを果たした。

 再び覚醒した大坂が、日本女子初の全米4強に足を踏み入れた。今大会初のセンターコート、四大大会初の準々決勝の舞台で、3月にツアー大会で初優勝したときよりも進化した姿を披露。世界トップへの階段をまた一段上がってみせた。

 第1サーブからの得点率が9割を超える驚異的な数字で、ツレンコにわずか57分でストレート勝ち。成長ぶりはプレーだけでなく、競技への姿勢からも見られた。四大大会で初の準決勝進出にも「本当に大きなこと。ただ、4回戦を勝った時の方が感動的だった。今はビジネスを終えた感じ」とさらりと答えた。

 3月のツアー大会初優勝後はテニスを「ジョブのように感じた」と好結果が出ない時期もあったが、今はビジネスへと意識が変化した。「ジョブは楽しんでいなくて、こなしているだけ。ビジネスは楽しみつつ、しっかり取り組んで成果を出す」と語る。

 精神面の向上はプレーに結びつく。ラリーでは強引にノータッチの決定打を狙わずに攻め、焦るツレンコのミスを31本も引き出した。ステージが上がっても地に足をつけ、やるべきことを実行している。「ラケットを壊さなかったことが一番の満足。(ツアー制覇後は)苦しんだ時期もあったが、今は成熟した」と大坂。柔らかい笑みを浮かべ、手応えを口にした。

 6日(日本時間7日)の準決勝で当たるキーズに対してもビジネスを完遂できるか。「どんなプレーをするかは分かっている」。過去3戦全敗の難敵に挑む。「四大大会に勝てるなら、最初は全米で勝ちたいとずっと思っていた」。抱いてきた夢が現実に近づきつつある。大きな仕事を成し遂げそうな雰囲気が漂ってきた。

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