日大・田中理事長辞任求める署名活動 一般へも拡大へ 教職員組合が方針

 アメフット部による悪質タックル問題に揺れる日大の教職員組合が11日、都内で会見を開いた。田中英寿理事長の辞任などを求めた「要求書」を5月31日に提出したことを受けて、今回は、その要求書に賛同する署名を集めたことを報告。賛同署名集めを行った752人の賛同署名が集まったと発表した。今後は要望に応える形で学生や保護者、OB、他大学や一般市民らから幅広く署名を集めていく方針を示した。

 5月31日から6月8日に行った署名活動で集まった賛同署名の総数は752人分。うち、専任教員数は約650人という。

 会見に出席した日大教職員組合執行委員会の吉原令子副委員長は、署名活動を行う上で「学生から署名をしたいとか、保護者の方から署名をしたいとか。校友会の方から署名をしたいということがありました」という想定外の反応があったと振り返った。今後、こうした教員以外、あるいは学外の声も含めた署名活動を6月27日まで行うとした。ただし、現役の日大生、系列の高校の生徒らは「不利益を被らせないようにするため、慎重に検討し、対応いたします」とした。

 また、最終的な目標はあくまで、署名集めを行えた学部・系列高校の専任教員数の過半数に達する賛同を得ることとした。これは、現時点で署名活動を行えた法学部、文理学部、経済学部、商学部、理工学部、生産工学部、生物資源科学部と、系列高校の日大豊山高、日大豊山女子高、日大三島高、日大習志野高の4高校では専任教員数は1685人になり、もしも署名活動の学部・高校が広がらなければ843人が目標となる。

 日大の問題対応能力を皮肉る際に話題となった危機管理学部など、芸術学部や、スポーツ科学部など多くの学部、あるいは系列高校では署名活動そのものを行えていない。この理由を吉原副委員長は「内部的な問題かもしれませんが、校舎建て替えとか、どうしても本部に逆らえないような状況」が一部にあることも一因とし、「組合員がいない場所もありますので、なかなかそういうところには声が届きにくい、というところがあります」と説明した。

 ほかに、同組合の文理学部支部長を務める初見基氏は「組合員がいない、組合支部がない学部ですと、個人的に呼びかけても非常におびえている、たとえ名前を隠しても探り出されて報復されるのではないかという強いおびえがあります」と訴えた。

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