日本相撲協会は３０日、両国国技館で名古屋場所（７月８日初日、ドルフィンズアリーナ）の番付編成会議と臨時理事会を開き、夏場所で１３勝を挙げた関脇栃ノ心（３０）＝春日野＝の大関昇進を満場一致で決めた。新大関の誕生は昨年夏場所後の高安以来。欧州出身では琴欧洲、把瑠都に続く３人目でジョージア出身は初めて。

　新入幕から大関昇進まで所要６０場所は２代目増井山に並び史上１位の遅さ。３０歳７カ月の昇進は年６場所制が定着した１９５８年以降で４位の年長記録。

　都内の部屋で行われた伝達式。９時１５分に姿を見せた栃ノ心は表情がこわばり、緊張気味。国技館から使者、出羽海親方（元幕内小城乃花）、大鳴戸親方（元大関出島）が９時２７分に到着。伝達式で出羽海親方から「全会一致で大関に推挙されました」と伝えられるといよいよ注目の口上。

　「謹んでお受け致します。親方の教えを守り力士の手本となるように稽古に精進します。本日は誠にありがとうございました」と少しかみながらも、堂々と声を張った。