白鵬、正代を“秒殺”で1敗死守 栃ノ心の快進撃止める!

 「大相撲夏場所・11日目」(23日、両国国技館)

 横綱白鵬が正代を寄り切って1敗を死守した。関脇栃ノ心は琴奨菊を上手投げで下し、唯一全勝をキープした。12日目の結びの一番では両者の直接対決が実現。栃ノ心が勝てば2度目の優勝へ大きく前進する。白鵬が勝てば1敗で並び、逆転のV41が現実味を増してくる。横綱鶴竜も小結御嶽海をはたき込んで1敗を守った。

 みじんも迷いはなかった。白鵬は立ち合い低く踏み込み、頭で正代の胸に当たった。次の瞬間にはもう右差し左上手の形になり、一気に寄り切った。勝ち残りの栃ノ心の目の前で見せつけた“秒殺相撲”。当たった瞬間に目を痛め、患部を手で押さえながら勝ち名乗りを受けたが、表情には充実感が漂った。

 「ま、いい相撲だったけど(当たる)角度が悪かった。肩にどーんと目ん玉が当たっちゃって、最初見えなかった。温かいものも流れていたし、破裂したのかと思った。だんだん見えてきてよかった」

 それほど気合が入っていた。6日目の阿炎戦で受けて立って不覚を取った。7日目からは自分から飛び込んでいくように立ち合いを修正。以後、自分有利の展開に持ち込んで白星を重ね、常々「綱の勝ち越し」と話していた10勝に11日目にして到達した。「昔からそういうふうに自分に言い聞かせて土俵に上がってきた。前へ出られているし、いいなと思う」と自己評価した。

 12日目は1差で追う栃ノ心戦。勝てば1敗で並び、41度目の賜杯がくっきりと見えてくる。対戦成績は25戦負けなしだが、最後の対戦は昨年名古屋場所。対戦に間隔があり「(栃ノ心)は力が強いね。ただ(最近、一緒に)稽古をしていないし、どんなものか分からない。警戒するのはすべて」と気を引き締める。「自分はこの3日間流れがいい。明日も(同じように)やれれば」。過去V40。誰よりも勝ち方は知っている。

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