貴乃花親方“つるし上げ”必至 年寄会が28日の“出廷”求め嘆願書提出へ

 「大相撲春場所・11日目」(21日、エディオンアリーナ大阪)

 日本相撲協会の役員理事を除く親方衆で構成する年寄会の錦戸会長(元関脇水戸泉)らは21日、エディオンアリーナ大阪内で協会執行部と緊急会談し、春場所初日から欠勤を続け、弟子の十両貴公俊(20)が暴行問題を起こした貴乃花親方(45)=元横綱=に28日の年寄会で事情説明するよう要望した。近日中に“出廷”を求めて嘆願書も提出する。親方衆の不満は高まっており、姿を見せれば“つるし上げ”は必至だ。幕内では横綱鶴竜が好調逸ノ城を一蹴し、自身初の初日から11連勝で単独トップをキープ。1敗で平幕魁聖、2敗で大関高安が続く。

 身勝手な暴走に対するしっぺ返しだ。貴乃花親方に対し、親方衆の怒りは沸点に達した。役員理事を除く親方衆で構成する年寄会は不満、疑問の声を集約し、会場内の会議室で八角理事長(元横綱北勝海)ら執行部と緊急会談した。

 問題視しているのは、貴乃花親方の一連の対応だ。

 元横綱日馬富士の暴行事件が昨年11月に発覚して以降、同親方は協会に反発し続けた。2月7日には無断でテレビ出演し、理事解任への不満や協会の報告とは食い違う主張を繰り返した。さらに春場所直前には内閣府へ協会を告発。初日から欠勤し、その上、弟子が暴行事件と騒動を巻き起こし続けた。

 春場所前、9日の年寄総会を同親方は欠席。今度こそ直接、問いたださなければ納得がいかない。年寄会の錦戸会長は「理由が分からないので話を聞きたい。懲罰は執行部が決めることだけど、自分らもじっとしてはいられない。出勤にしても、みんな朝早く来てやっている。役員がそれでいいのか」と親方衆の怒りを代弁した。

 役員待遇委員の貴乃花親方に本来なら出席義務はないが、28日の年寄会で事情説明するよう協会には要望した。近日中に同親方宛てに嘆願書も提出する。「次、来なかったらこの職場(相撲協会)に未練がないのかと思ってしまう。そんなことはないと思う。子供じゃない。何の不満があるのか。改革と言っても聞こえてこない。行動はスタンドプレー」。錦戸会長は最後通告し、厳しい言葉を並べた。

 “出廷”すればつるし上げ、欠席すれば致命的な汚名を背負う。この日も午後2時から約3時間、出勤した平成の大横綱は「それ(要請)が届いたらお答えします」と明言を避けつつも、裁きの場を受け入れる覚悟をにじませた。

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