幕下の希善龍、顔面流血にも負けず 取り直しで2連勝「今はめちゃ痛い。熱くて痛い」

 「大相撲春場所・3日目」(13日、エディオンアリーナ大阪)

 東幕下8枚目の希善龍(32)=木瀬=が一山本(二所ノ関)を顔面流血、取り直しの末、上手投げで劇勝し、無傷2連勝とした。

 一番目は土俵際、投げの打ち合いになり、右の額からまともに落ちた。頭を強く打った影響で倒れたまま、動けない。顔の右半分はずるむけで、血で真っ赤に染まっていた。

 物言いが付き同体と判定され、もう一番。再び組み合って土俵際、投げ合いとなったが、執念で前に出た希善龍に軍配は上がった。

 1回目で右目のコンタクトレンズが外れ、頭もクラクラしていた。それでも「悔いが残らないように、足で前に出ようと思った。気持ちの入った相撲を取りたかった。顔から落ちるのだからまだまだあきらめることはない」と気迫勝ちだった。

 先場所は史上最多タイとなる8度目の十両昇進したが、3勝12敗と大負けし一場所で陥落した。32歳のベテランは「いろいろと土俵外で話題になることが多いけど、力士は相撲を取ることだけなので」と、昨年末から続く角界の不祥事を残念に思いながら土俵に集中する。

 「先場所は3番しか勝てず悔しかった。もう1度十両で勝ち越したいですから、気持ちのこもった相撲をどんどん取っていけたら」とキッパリ。

 取組後、顔面の傷が激しく痛み出した。「熱くて痛い、じんじんしている。取っている時は感じないけど、今はめっちゃ痛い」と、こわごわとタオルで押さえていた。

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