日本相撲協会の八角理事長（元横綱北勝海）が２８日、東京・千代田区のスポーツ庁を訪問し、同庁の鈴木大地長官と面談した。横綱日馬富士による貴ノ岩への暴行問題について陳謝し、協会内の調査による事実究明を誓った。面談後、鈴木長官は「県警の方で聴取が始まっているということですので、そちらの方を尊重するということになるのではないかと思います」と協会独自の調査よりも、まずは刑事処分の結論を重視すると語った。

　面談の冒頭、八角理事長に「協会の方で調査を進めていただいていると思いますが、関係者から聴取を確実に行って、事実を明らかにし、社会に対しての説明責任を果たしていただきたい」と険しい表情で求めた。

　面談後の取材応対では、刑事処分と協会の処分に時間差が出る可能性があることを報道陣から問われた。鈴木長官は「県警の方で聴取が始まっているということですので、そちらの方を尊重するということになるのではないかと思います。事実関係が明らかにならないと物事の処分もできないと思いますので、それはいたしかたないと思います」とし、刑事処分を受けて、協会の今後の対応が決まっていくのでないかとの見解を示した。

　鈴木長官としては協会独自の調査の迅速さはもちろんだが、正確な事実究明を望んでいる。「一刻も早くと望みますが、一番大事なのは真実を明らかに究明していくのが大事だと思います」とし、協会運営のあり方についても「協会の運営のあり方についても問題が起きているのであれば、こちらも対処していただきたいと思っています」と述べた。